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じこまんめも。人生を豊かに!

いまさらもののけ姫

先日金ロでもののけ姫を観ました。

いつもアシタカのかっこよさとヤックルのためだけに観ているようなもので、今回もそうだったのだけれど観終わった後にいろいろ考察やらwikiやらなんやらを読んで話の感じ方というか見方が変わったのでメモ。

 

サンに渡したおまもりについて

今まで(というか今回もだけど)冒頭から観た記憶が全然なくていつもタタラ場にいるあたり、またはサンがタタラ場に襲撃してくるところからしか観ないので知らなかったのですが、アシタカがサンに渡した黒曜石?のペンダントみたいなものってアシタカが許嫁からもらったものだったというのを初めて知りました。

何度も何度も観てるのに知らなかった…(興味がないとも言える)

正直、ええ…とも思ったし、アシタカ自体が非の打ち所がない完璧で優秀でいいやつすぎるから、そういうところをちょっと入れとくか!みたいなものなのかなぁと思いつつもモヤモヤしてました。男ってそういうものだよ、と言われればそうなのかなぁとも思うけれど、そういうリアリティはジブリはなくていいよぉ…とも思う。

そんな風に地味にモヤモヤを抱えながら2日目を迎えたのですが、とある考察を見つけました。

 カヤはお守りを渡して「兄さまをずっと思っている」ことで、共同体から外れて死人同然のアシタカを人間に留めようとした。

また、アシタカも共同体から外れて死人同然のサンを人間に留めようとして、お守りを渡した。

こ、これやーー!!この解釈した人本当にすごい。なるほどなーと10000000回くらい思いました。それくらい自分にはドンピシャ。

まあ、よく考えてみればもう戻れない里に置いてきた女の子、もちろん大切ではあるとおもうけど、それは「大切な存在」であって、彼の中ではもう過去だと割り切っているのかもしれないし、サンもまた大切な存在であって、それは比べることは出来ないけれど、もしかしたら同じベクトルであるかもしれない。そうなったら、「お守り」としてこれを渡すことに変なところは感じられないかなと。

うわべのところだけみては本当のことはわからないってことですよね。いうてここまでも全部個人それぞれの受け取り方であってどれが正解とか本当はどうなのかっていうのはわからないんですけど。

じゃあ同じベクトルならいいのかよ!1人に絞れや!みたいなことはあるかもしれないけど、そこはお前達は俺の翼だ!でいいんじゃないですかね。彼なら許される気がするよ。

 

小さい頃からジブリはちょっと苦手で、あまり観てない私ですがまた作品の中でのヒーローで一番好きなのがアシタカなので嫌いになっちゃわなくてよかった(笑)

 

また、この解釈を見つけるまでに他の生々しい男女の話の専門家の考察みたいなのもみつけたけど、ジブリはそういうのなくていいかな(そういうのは富野アニメでオネシャス)って感じだったので知り得た情報は消去することにします。

 

エボシ様について

いままでこの人って悪役だと思ってたんですけど、そういうわけでもなかったんだな。タタラ場の人のために神殺しをしようとしたのね。(いままで何を観てたんだというのはなしで)このあたりがギルガメシュ叙事詩がモチーフになってると聞いてよくよく観てみるとこの人はこの人でタタラ場の人たちのために神殺しをしてた。

うーん見る目が変わってきてしまう。観てる方からするとアンチヒーローみたいな感じなんだろうか。

 

タタラ場について

タタラ場は未亡人がほぼ身を寄せ合ってるのかなぁと思っていたのですが包帯全身に巻いてる病気の人もいて。たしかその人達はエボシ様が人として扱ってくれた、みたいなことを言っていた気がしました。つまりその人達も共同体から外れてきっと村を追われてしまったんだと思うので、お守りのところで言った通り共同体からはずれる=死人同然の存在、なのだろう。

そこにアシタカがやってくるわけですが、またアシタカも共同体から外れた死人同然の存在なわけで。そう考えるとあそこは共同体から外れた人たちが行き着く場所、誰でも受け入れてくれるユートピア、そういう扱いなのかなあとふわっと思いました。

 

以上!相変わらずシシ神さまの顔が怖くてそこだけはあまり観られない人の感想でした。